旦那の1番の趣味は飛行機に乗ること。パイロットになりたかったが、目が悪く諦めたことで余計に憧れがあるらしい。家では管制塔のやりとりをYouTubeで良く見ている。今は飛行機に乗る機会が減ってすごいストレスだそう。
独身の頃は月1であちこちにフライトへでかけていた。例えば、チューリヒ→フランクフルト→香港→日本→フランクフルト→台湾→チューリヒなどの旅である。メインは飛行機で現地滞在は数時間程度である。マイルの修行ではなく、ただただ飛行機に安く長時間乗りたいだけらしい。
格安ファーストクラスを探して、飛行機の中で仕事をしてフライトを楽しんでいたのだった。格安チケットを見つけるのが天才的に上手く、システムの故障などで時々ものすごいお買い得がネットにでるらしい。チケット検索も趣味なのである。
一度だけ自分と同じような旅行をしている人を見つけたことがあると言っていたので、似たような趣味の人もいるようだ。
今は結婚しているので、そんな気楽な旅は出来ないが、代わりに探して来たのが、飛行機で緊急の荷物を運ぶバイトである。突然頼まれ、数時間後には飛行機に乗るというバイトのため、旦那が急に家から消えていること数回。自分の本業そっちのけなのだった。
一度、チューリヒ工科大学が作っているドバイの王様のロボットの部品が壊れたと緊急で荷物を運びにいった際、税関で荷物の住所をみた係員が税関パスをしてくれ爽快であったそう。こういう普通ではできない体験も魅力らしい。
せっかく部品を運んだのに違う部分がまた壊れ、次の日に別の人がまたドバイに飛んだという落ちがついているのだった。
コロナが落ち着いたら、またそのバイトを再開させたいと心まちにしている毎日である。なかなか変わっているけれど、生活態度は普通で私の方がいい加減なので、人間は一見にしかずである。
