日々たんたん スイス編

スイスの生活。最終形でアップしていないので内容変更あり。

スイスの選挙

f:id:paulchen:20210925190218j:plain年に数回、国民投票があり、今回の議題の一つに同性婚がある。既に制度としてはあるが、法律ではまだ制定されていない。→可決

ドイツ語の授業で投票するつもりで賛成か反対かについて話しあった。

スイスの場合は、法として定めたい議題がある場合、州か国かの議題により人数がかわるが、何万人かの署名を集めれば国民投票にかけられる。

国民投票になる場合、まずは国会や州の議会で議論がかわされ、議題の現状と法が改正されればどう変わるか、また賛成、反対派の意見をウェブ上に載せる。その中には政府、州議会の最終的な見解も書かれている。

各家庭には郵送でウェブと同じ内容が書かれた用紙と投票用紙が送付され、送付された封筒を再利用し役所に返送するようになっている。

今回は同性婚の他にも州が道路を作りたいが、予算がかさむため賛成か反対かの州の投票も行われた。

スウェーデン同性婚が既に認められていて、多様な家族が増えればそれが当たり前になるから、子供同士のイジメなどの問題はないので賛成という意見であった。それに対し、チェコ人は男女で親というのがやはり自然なので反対だと言っていた。

先生はこの法案は可決されるだろうと言い、私も賛成派である。公園でお父さん、お父さんとその子供の家族を見たことがある。同性カップルは時々見るけれど、子供がいる家族を初めてみたが、普通の家族であった。

賛成ではあるが、子供が将来大きくなったらどう感じているかのインタビューがあれば見たいと思う。当然、幸せという人と悩んだという両意見がでてくるだろう。

同性婚は大人サイドの平等の権利であると思う。

親になって、子供からもらう幸せがいっぱいあるので、大人の権利としては賛成ではある。でも子供にどういう影響がでるのかはわからないので、その点が気になる。

さて、国民投票でイギリスのEU脱退のように、感情論で投票して可決された場合どうなるのか旦那に聞いてみたら、間違えたと思ったら、また署名をして投票にかけられるとのこと。

コロナのように急を要する案件は、議会がどんどん決めていき、後から不満があれば国民投票にかけられるそう。スイスは現在、予防接種をしていない人はレストランの中に入れない。予防接種の証明書表示の可否については何回もデモが繰り返されている。→11月国民投票にかけられる予定

国民あっての政府のため、デモがあれば当然国は耳を傾けると旦那は言っているが、コロナに対してはなかなか難しい気がする。

スイスは議員の給料は高くないため、本当になりたい人がなり、市議員の場合は本来の自分の仕事と掛け持ちをしている。

これが本来の民主主義だなぁと思うが、過去には権力がある人が裏から操る例もあったそう。今も全くのクリーンではないかもしれないが、政治に対しては関心度が皆高いので、そういう人は淘汰されていくようである。

まずは関心から。

授業でもだけれど、ヨーロッパの政治に対する個人の熱量が違うことに圧倒される。新しい経験である。