日々たんたん スイス編

スイスの生活。最終形でアップしていないので内容変更あり。

サバティカル

義兄が3か月サバティカルで1人でシアトルからマイアミまでアメリカ横断自転車旅行に出かける。

サバティカルとは、ある程度勤続年数がある人が申請すれば有給で3ヶ月休める会社の制度である。 

外資にはあるのかもしれないけれど、こんな制度日本にもあったらいいなぁと思う。

長い休暇があったら人生を途中で見つめたり、自分に必要な資格を取るのに専念したり、海外で見識を深めるなどでき、何歳になっても働く意義を見出せ、人生の楽しみも増える。

自分の自転車を整備してテントを持って行くそうで、今から義兄はかなりウキウキしている。子供の頃からよくヨーロッパを自転車で横断しているので、義兄は慣れているのだろうけれど、辛いだけの山越えとか私には絶対無理だろう。でも聞いている分にはどんなアドベンチャーになるのかこちらも楽しみである。

日本では社会に出たら大きな休みが取れないのは当然だと思っていたし、有給もかなり気を使って取っていた。大学出たら自由が無くなり大人とはそういうものだと思っていたものだ。

スイスに来てからは、それはかなり異常な世界であるとどの国の人からも言われ、実際、こちらは病症休暇のほか、年に5週間ぐらい休みが取れる。子供が夏休みに入った途端周りは長期休みに入り、どこもかしこも今は人が一斉に消えている。バカンスなのだ!

こちらは6時には家に皆いるし、職場の近くで働いている人も多いので家で昼も食べたり、時間がちょっとあれば日中家に帰ってくる人も多い。土日は当然休みで、とても人間らしい生活である。

その代わり日曜は全部お店が閉まり、街は静まり返り、不便この上ない。今は慣れたけれど便利な国からくると苦痛でしょうがなかったが、人間らしい生活をしたければ何かを引き換えにしなければいけないのだ。

義兄は大好きなKFCを毎日バスケットごとアメリカで食べるだろう。スイスは国全体で4軒ぐらいしかKFCがないので非日常の食べ物なのだ。選択肢が少ないのもスイスの特徴だけれど選択肢が少ないと日常に迷いが出なくなり無駄な物を買わなくなる。

自転車旅行で、お腹が大分出ている義兄がどれぐらい痩せるか楽しみである。行ってらっしゃい!